第19回 書文通(2回目漢字かなまじり)

今年もはじまりました。書文通(*´∇`*)。途中、産休でお休みいただきますが、これからも継続していきます。

作者:KOU
【作品の記録】
作品タイトル:梅ほころびて春近きを知る
製作時期:2013/01

【材質の記録】
作品のサイズ:ハガキ(半紙4分の1)
筆種:小筆
墨種:墨汁
加工処理等:裏打ち
額装:額装なし

【制作MEMO】

黄庭堅 「虞美人」の一節より拝借。漢詩なので実際は「梅破知春近」毎度のことながら、かな交じりはネタ探しが大変(^▽^;)とにかくフィールドが狭いので、字数、漢字とかなの文字バランスなどを考慮しながら探します。関東ドカ雪騒ぎの日でもあったので、雪ネタも考えたのですが、古来の日本人はこんなときは春を匂わす歌を歌い春を待ちわびるもの・・・(*´ェ`*)なんちて。ということで、春来ネタにチェンジしました(笑)

構図は、古木に咲いた一輪花。春に生まれてくるわが子を重ね小さき命の花と掛けて「あなたの(わが子の誕生)訪れを待ってます」と表現してみました(*´∇`*)

連綿、草書体については、もう自運のため、過不足あればご指摘を・・・と雅風さんにはお手紙したのですが(笑) まぁだいたい自己反省してた部分と合ってたので次回の課題です。草書は自運の良さがみつけられるようになると良いなぁと最近は思っていますが、私はどうも間延び癖があるようなので、そこだけは早めに治したいなぁ・・・と思いつついつも勢いあまっちゃうのよね・・・。(^▽^;)

作者:雅風
【作品の記録】
作品タイトル:雪のひぐれはいくたびもよむふみのごとし(飯田龍太の句)
製作時期:2013/01

【材質の記録】
作品のサイズ:ハガキ
媒体:
筆種:
額装:額装なし

 

【感想MEMO】

いつも、はがきと一緒に、作品のお話を添えてくださるのですが、今回は読んで笑ってしまいました・・ゴメン。そうだねぇ・・・文字おおいよね・・・たいへんだったろうなぁ・・・と(笑) 雅風さんらしい、ネタ選び&字形でまとまっている作品なのですが、ご本人的にはいろいろ課題を残す結果となってしまったようです(^▽^;)ファイト~

雅風さんのレポはコチラ→てのひら書びより

【私的MEMO 書道は独特の組版世界】

 

 最近、王羲之を見つめているせいもあるのですが・・・(笑) なんとか、その「王羲之」の魅力を誰に教わるではなく、自分で発見したいと分解したり日々向き合ってみているのです(笑)・・・。現代的に言えば、なにゆえ「美」かまではたどり着いていないのですが、王羲之の書の評価のひとつとして「組版」もあるのだなと気づきました。ということは、書道のアート感というのは、字形のデザイン+組版という世界で成り立っていることになります。しかしその組版も実用書道のような均一な表現ではなく、不思議としかいいようのない独特の字形・文字サイズ、字間、行間・改行、どれもデジタル組版ではありえない感覚のもと成り立っているのです。さすがに・・・これは、書道に関わらない人にはわからない美ですねぇ(笑)。要は字を見るのではなく、文字のない白い部分を見る。なので、今回の作品も軸となる「木」部分、右を極限まで細くし「毎」を小さくすることで、空間をわざとつくっています。「ほころびて春近きを知る」の部分も「ほころび(改行)て春(改行)近きを(半改行)知る」というのも組版としてわざとその文字配列になっています。(書き始めは「ほころびて(改行)春近きを(改行)知る」でした。)話し言葉に引きずられず、漢字とかなの配置バランスのための改行だったり文字の大きさだったり、いままでしてきた常識的組版を逸脱するのはホント脳が疲れます(笑)。そして読むための配慮もひつようです。「ほ」の部分ですが個人的には「ほ」は一画目と二画目がはなれた「ほ」が好きなのですが、今回の紙面サイズで、そうしてしまうと「まころび して春」と読めてしまうため、今回は「ほ」を繋げて書くという風に処理しました。何度やっても気遣いどころ満載な「かな交じり」なのでした(*・ε・*)

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コメント: 4
  • #1

    雅風 (土曜日, 26 1月 2013 22:32)

    お疲れ様でした。2年目入ってからはKouさんに慰めてもらってばかりのような気がします(苦笑)でも、得意なことばかり選んで新しいもの、苦手なものを遠ざけてばかりじゃ先がないですもんね。私があえて言わないでいたとしてもKouさんはしっかり自分の改善点や次のステップを知っていらっしゃるのね…と記事を読んで思いました。研究熱心な所はこの先も変わることない良い所ですね!

  • #2

    Kou (火曜日, 29 1月 2013 18:38)

    いえいえ、こちらこそお疲れ様でした。
    年始のお忙しい中でしたので、大変だったでしょう(笑)
    私も、得意!?なものに逃げ逃げのときっていっぱいありますよぅ(^▽^;)
    草書は、書道家の目指す草書とそうでない草書が最近あるように感じ、ほかの書体と同様で、どちらにしても味わい深いものというのが、やはり目指すところなのかなと思って、基は基、自運は自運として表現できたらいいなと思ってきているところです^^;

    >研究熱心な所
    ・・・たぶんオタクなだけです(笑)

  • #3

    さんまりゅ (日曜日, 03 2月 2013 14:32)

    やーやーお久しぶりです!
    もうじき出産か~おめでとう!

  • #4

    Kou (火曜日, 05 2月 2013 07:09)

    さんまりゅさんへ
    あら、めずらしぃ(笑)おひさしぶり(*^^*)
    そうなのよ~子育てバトルが始まるわぁ~♪

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