展覧会名:近代洋画の開拓者高橋由一展
場所:東京藝術大学大学美術館(〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8)
会期:2012年4月28日(土)~6月24日(日)※月曜日は休館、ただし4月30日は開館
東京藝大美術館!実は私初めてでした。以前から、気になる展覧会はいくつかあったのですが、なかなかゆくことができず、今回やっと・・・藝大前はよく通るんですけどね(笑)
高橋由一さんについてざっくり・・・。日本人初の西洋(油彩)画家です。今回キャッチコピーにも使われていますが、いわゆる「あの鮭」を画いた方です。時代は、幕末~明治。日本が変わったあの時代に新しい、西洋の絵というものを、自ら学び、伝えようとした人でもあります。
【肖像画】
当時は、まだカラー写真はおろか、写真も撮るのが大変な上にクオリティの低い時代です。ですので、精密な油彩肖像画というのは、まさに自分を写すものとしてうってつけだったのでしょう。時代を切り開いた、幕末の有名人の肖像画が多くありました。幕末好きな方々は見ものですよ?
今回、「鮭」以外の注目展示のひとつとして「花魁」があります。パンフなどにもされていて、目にしますが、人気の花魁・・・昔から美人(悪女)を女狐なんて表現しますが、やっぱりすこし狐女なんですね(笑)
【風景画】
高橋由一の生きた時代、西洋美術では「印象派後期」の時代。基本は「写実主義」ながら、ところどころに、「印象派」を感じる技法を使っているように見え、様々な技法を学んだのが伺えます。印象派といえば、逆にこの時代ゴッホなどは、日本の浮世絵の影響を受けた作品を作っているので、改めて、芸術に垣根を作ってはいけないなと感じるのでした。
【静物画】
さて、いよいよ「鮭」です。今回3枚の「鮭」が公開されています。それぞれ違った媒体に画かれています。まず、それが興味をそそりました。また、どれも型のいいおいしそうな鮭です(笑)。重要文化財の鮭も、いい塩梅な感じがでていますが、私は板に画かれた「鮭図」が気に入りました。HPの写真では、わからないですが、近くで見ると、板の木目がいい感じに「鮭とば」ような色、質感!! のんべえなら、軽く肴にできちゃうクオリティですね、木目のつながりをじっくり観るといいと思います(笑)
初夏の新緑が心地よい、東京藝大美術館。また機会があれば、ほかの展覧会も足を運んでみましょう。
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